lleno創業秘話、ノートの各デザインに込めた想い・・・
居住まいを正す
ノートはその人の人生そのものだと思っています。

それは日記やエンディングノートなど、特別なノートでなくても、ちょっとした走り書きでさえも、時間の経過と共に懐かしい文字となって存在します。

例えば、もしその文字を書いた人と突然もう逢えなくなったとしたら・・
その人が最後に書いた献立の走り書きだだったり、「おかえり!」というメモだったり、
そんな紙切れさえも愛おしいものとなります。

私のデザインのテーマは
「祖父の引き出しからでてきたような・・」
です。

おじいちゃんの引き出しから出て来た手垢がついたような、
でも重厚でヴィンテージ感あふれるノート。
開いてみたいような、、みてはいけないような、

それは祖父の人生そのもの。

「何を書いたらいいい?」
実はお客様から一番多く頂くご質問です。

まずは少し居住まいを正して、ノートに向き合ってください。
ノートに向き合う時間は自分の人生に向き合う時間、
そんな風に、llenoのノートとの時間を過ごして頂ければと思います。

llenoでは
ありがとうの綴り方、
繋ぐ想い、ラストラブレター
といったご提案もおこなっております。
13:01 - comments(0) -
職人の仕事
製本を始めたときに、一番苦労したのは「糊」でした。

それまで印刷デザインと出版の仕事をしていましたので、機械製本は工場で見ていました。
しかし手製本となると一からのスタートです。

丈夫な方がいいだろう、ということで有機溶剤の化学糊をいろいろと試しました。
確かにしっかりつくのですが、扱いがむつかしく、また時間の経過とともに紙と分離してしまうこともありました。

そんな時、古書の修復をしている若い職人さんと出会いました。今、思えば、相当あつかましく、暑苦しく、色々な質問を何回もしたと思います。
半ばあきれられたかもしれませんが、気よく、当店の工房にまで来てくださって技法指導をして頂きました。

「紙にはでんぷん糊が一番いい」

確かに紙の繊維にしっかりとでんぷんが
浸透していく感覚を手で感じました。


そしてそのときに「本はいつか、必ず、
修復されるときがやってきます。
 何十年か、何百年後かわかりませんが、その時代の職人がまた修復
できるように和紙と水でばらせる糊を使っています」
と教えて頂きました。

このペーパレスと言われる時代に、何十年、何百年後に引き継ぐ仕事として
修復をされているということに感動しました。

時代は大きく変わりますね。
しかし変わらずに綿々と受け継がれていく職人仕事にはそれだけの意味があると思います。


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09:35 職人 comments(0) -
次の駅ではどう降りたらいいの?
〜How to get off at the next station.〜
「次の駅ではどう降りたらいいの?」

これはアメリカ人の友人には
「ちょっと変わった英語だね」
と言われました。


確かに日本語でもちょっと変かもしれませんね(笑)


実はこれは「STATION」という名前がついたノートに入っている言葉です。

まだ手製本でノートを作ることを試行錯誤していた頃、仕様も材料も決まっていない中で一番最初にデザインしたノートです。
 

印刷デザインの仕事から手製本のノート店へ
どんな風にやっていけばいいのか?
そんな不安の中で出てきた言葉をメッセージとして入れました。


あるとき、このノートを転職する甥っ子にプレゼントしたいと女性の方がご注文くださいました。
「次の駅ではどう降りたらいいの?」

その言葉の後に
「As you like・・」
あなたの好きなように・・
というメッセージを添えて。

あの時の私の気持ちに答えて頂いたような気がしました。


そして裏面には
Blues is still go on

あるアーティストが最後に残した言葉
「ブルースはまだ続いているぜ!」

オマージュを込めて入れさせて頂いています。



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23:14 デザインの意味 comments(0) -
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